

どうしても作りたかったキッチンウエアたち vol.2
o.e.c. 片手鍋 18cm 世の中に片手鍋はたくさんあるけど、イチ押しは私が開発に関わったこの直径18cmの片手鍋。この鍋は我が家で最も登場する頻度が高い。煮もの、汁もの、揚げものからホワイトソース作りにいたるまで。あっ、紅茶のお湯を沸かすにもこの片手鍋を使いますよ。ちなみに我が家には湯沸かしにしか使えないやかんはありません。 片手鍋の最大のメリットは、当たり前だけれど片手で鍋を持てること。両手鍋は鍋を持つだけに両手を取られてしまうけど、片手鍋ならもう一方の手で作業ができるから。小さく見えるけれど満水容量1800ml。なんと一升瓶1本分が入る大家族には少し物足りないけれど、煮ものなら3~4人分は作るのに十分な大きさだ。 底から膨らみをもって広がる形がなんとも具合がよい。ちょうど日本の行平鍋と西洋のテーパー付きの片手鍋やキャセロールの良い所取りをしたような形だ。 さらに中を見ていただきたい。底と側面のカーブに泡だて器がとても良くフィットする。例えばホワイトソースを作る時、底面と側面がほぼ直角になっている鍋だと小麦粉が隅に残って均一に混ぜることが


どうしても作りたかったキッチンウエアたち vol.1
料理家の逸品 プチ計量カップ 家庭用にあるようでなかった 50ml の計量カップ。この計量カップの形状はケーキ工場で仕事をしていた時に使っていたメスシリンダーがヒントだ。
口径が小さい方が正確に計量できる。別の言い方をすれば、口径の大きい計量カップは誤差も大きくなる。お菓子作りの洋酒計量にこの誤差はイタイ。 ある日東急ハンズの実験用品売り場で小さいガラスのビーカーを見つけた。でも毎日の調理には割れそうな感じがした。その上目盛りが見づらい。 あ〜、私の欲しているのは、透明度が高く、酸にもアルカリにも対応する素材で 、mlで測れるのはもちろんのこと大さじ、小さじでも計れる50ml の計量カップだ。小鳥のくちばしのような注ぎ口はあえて作らず、どこから注いでも液だれしない開口部が理想だ。 計量カップ内側の底のカーブは洗いやすい、拭きやすいアングルが良い。そして何よりこだわったのは目盛りのフォントと色。それまで良くあった黒い目盛りは醤油を入れると見づらくなる。 赤いメモリは透明なものなどには良いけれど、赤ワインなどは見づらい。 そこで 2 個1組にし、1