長ネギのあれやこれや

今月のオンライン料理サロンは中華料理です。
献立の中にエビ卵を入れました。
材料もエビ、ネギ、卵と少なく、ささっとできるケチャップベースの甘酢餡をかけて仕上げます。
この料理で欠かせないのが長ネギです。
粗みじんに切ってたっぷり加えるのがポイントです。
オンライン料理サロンには日本各地からだけでなくアメリカやタイからも参加してくださる方が
います。
当然日本とは同じ食材が手に入らないことも。
アメリカから参加の方から「どうして、ネギを白いところしか使わないのですか?」というご質問が寄せられました。
現在アメリカでは日本の長ネギも手に入るそうですが、手ごろな値段のスキャリヨンを使う事が多いのだとか。
このネギは日本の九条ネギのように緑色の所も柔らかく、食べることができます。
私の住む関東圏では根深ネギと呼ばれる緑の葉部分は固く、白い部分が多いものです。
スーパーに並ぶものは葉がほとんど切り落とされています。
緑色の所はエグかったり、付いている割合も少ないのであまり使う機会はありません。
関西圏では根深ネギより、葉の部分も柔らかく食べられる葉ネギが主流です。
ところ変わればですね。

欧米のネギと言えばリーキもありますが日本で使うような-薬味にはむきません。
フランスではスキャリヨンに近いものもなく、アサツキのようなシブレットが薬味には良いかもしれません。
こちらは火を通すと甘くおいしく、フランス料理では柔らかく煮たリーキ(ポワロー)を一肌に冷ましたものにヴィネグレットをかけたものを貧乏人のアスパラガスと呼んで家庭料理として良く食べられます。<写真は拙著「パリっ子の台所から」ポワローのヴィネグレットがけ>
最近北海道などでリーキの栽培も増えてきていますが、まだまだ高いです。
青くてかたいネギの部分は中華料理でも茹でて中のネバを取り除き緑色のソースを作ったりもするそうですよ。

以前卵の上に飾りを付けた冷菜を作りました。スズランの茎と葉の部分に茹でたネギの緑色の所をつかいました。
またのこの硬い緑色の部分はスープを取ったり、コンソメを引く時にはアクを吸ってくれるので必ず入れます。